yoruno_shukai’s blog

だいたい夜に更新します。自由に外を歩くねこのように、夜寝る前に会いましょう。

主役のきみは

 

あと4日で4歳になるはずだった。

 

当然なると思っていた。

なることしか考えていなかった。

当たり前に4日後を一緒に迎えて

改めて生まれてきてくれたこと、無事に育ってくれていることを感謝して

たくさん笑って過ごすはずだった。

 

 

なのに。

 

 

今日も暑くなるみたいよと水筒にはいつもの通りお茶を入れ、

笑顔でいってらっしゃい楽しんでねと見送り、

いつもと同じ日常を過ごし

そろそろ帰ってくるからバス停に向かう準備をしないとなと思っていたそのとき、

耳を疑うことを言われた。

 

 

愛する娘は

4日後にはまわりからの祝福の言葉に対して満足げに鼻を膨らませる主役の彼女は

このまだ暑さの残る灼熱の車の中、手の届かないところに行ってしまった。

 

 

お茶は飲んだときく。

上着も脱いだという。

 

 

それでも。

 

 

3歳11ヶ月。

もう赤ちゃんらしさは抜けて

ずいぶんとこまっしゃくれた口の聞き方もして

時には本気で口げんかもすることもあったけれど

こうして改めて見るとまだまだ小さい体だった。

 

この小さい体で耐えに耐え、耐えかねたとだと思うと

守ってあげられなくてごめんね

気づいてあげられなくてごめんね

助けてあげられなくてごめんねと

謝ることしかできなかった。

 

 

 

こんなシナリオ聞いてない。

だれもこんな物語求めていない。